日本のお客様と一緒に広州のレディース服卸市場(沙河、十三行、白馬など)をまわって、見学や買い付けのアテンドをさせていただく現地通訳ガイド、また広州へ行けない方向けのリモート買い付け代行、婦人服の検品、品質表示タグ付けなど、広州アパレル専門10年以上の弊社にお任せください。↑上のwechat(微信)のQRコードからご質問等お気軽にどうぞ。
広州ってどこにあるの?
広州卸売市場とは香港の隣、中国の広州市にある広東省最大の服の卸売市場です。日本からは広州国際空港まで約4時間、そこから広州市内まで約1時間の場所にあります。中国仕入れで最も有名なのはイーウーですがイーウーは雑貨などの小物がメインです。レディース服なら広州が中国No1です。服の買い付けは韓国の東大門も有名ですが、実は東大門の仕入れ元は広州なので広州は韓国より安いです。
広州でレディースファッションを仕入れるなら「沙河」「白馬」「十三行」
広州のアパレルで昔から有名なのは十三行や白馬です。でも今は十三行や白馬で仕入れすることはだいぶ減ってしまいました。広州アパレルで最も人気があるのは沙河エリアです。理由は十三行や白馬は卸価格が高くなってしまったからです。今広州で卸価格が最も安いのは沙河エリアです。数年前は沙河は安いのは知っていたのですが避けていました。安いけど品質がひどすぎるからです。穴がいていたり、汚れがついていたり沙河の服はそれはひどいものでした。主に昔はアフリカ向けだったようです。それが今は沙河エリアの品質は急激に改善されて良くなってきて、その分価格も上がってきましたがそれでも十分まだ安いです。品質も買えるレベルで、値段もまだまだ安いので人気になっています。とはいえ近年沙河の卸価格も上がってきています。またほかのエリアへメインが移る可能性もあります。
このような理由から広州のアパレル仕入れではもう十三行や白馬は見なくてもいいくらいだと考えてます。このエリアの卸価格はもう日本の問屋さんの価格とほぼ同じくらいになってしまっているからです。レディース服を買うなら沙河だけで十分必要なものはそろいます。広州に行ったらまずは沙河エリアを見ます。そのあとどうしてもまだ見つからない服があるとか暇があるなら十三行や白馬も回るという感じが良いでしょう。十三行で卸値60元で売っていた同じカーディガンが沙河では20元で売っていたということが良くあります。先に十三行へ行って買い付けをしてその後沙河へ行き同じ服が三分の一の値段で売られているのを発見し後悔する、というのがパターンです。
このように広州でレディース服仕入れなら沙河エリアがメインになります。
(沙河エリア)
天金馬服装市場
万佳服装市場
南城
(十三行エリア)
新中国
(白馬エリア)
白馬
広州はまだイーウーほど知名度はありませんが実はイーウーよりレディースアパレル、バッグ、アクセサリー、iphoneケース、雑貨などが豊富にあります。そして広州の特徴は小ロットでの買い付けも可能ということです。イーウーだと小ロットでは相手にしてくれないお店も多いですが、広州ならサンプル買いで2、3枚でも買うことができます。
広州にはレディース服だけでなく、中国最大のバッグかばん卸市場もあります。その他アクセサリー、生地、デジタル小物などもあります。
中国最大の生地市場「中代」
自分で直接中国広州の卸市場から仕入れる
日本の多くの小売業の方は普通は日本の問屋さんから商品を仕入れています。しかし近年では価格競争のせいで普通に日本の問屋から仕入れていたのでは、ほとんど利益は出なくなっています。なんとか仕入れ価格を下げる方法が必要です。
自分で直接中国広州の卸市場から買い付けすれば仕入れ価格を下げることができます。なぜなら日本のアパレル問屋さんもほとんどが中国広州から仕入れて、それを2倍から5倍くらいの値段で日本で卸しているからです。日本の問屋さんの上乗せが無い分安く仕入れできます。
自分で直接中国広州から買い付けるなんて難しいと思うかもしれませんが、方法はとても簡単です。買い付け代行業者を使えばいいだけです。あとは業者が商品の買い付け、商品の日本への発送などやってくれます。
とりあえずまずは中国広州現地へ行ってみましょう。そこからスタートです。広州の卸市場へ買い付けにいくと、あ!これ日本の問屋さんの商品と同じだ、でも価格は半分以下だ、ということも多いです。
広州卸市場で直接買い付け、日本の問屋仕入れの半額以下
(2020年追記)現在、特殊な状況のため基本的に中国へ渡航できなくなっています。普通中国へ買い付けに行くバイヤーさんは15日間のノービザで中国へ入国しますが、現在はノービザでの入国は不可になっています。普通の観光ビザも今はとれません。中国現地企業からの招待状など特別な書類を用意できる人だけに限ってビジネスビザなどが許可されているようです。
中国広州仕入れの欠点
でも中国広州から自分で直接仕入れるのには利点だけではなく欠点もあります。なんでも利点と欠点があるものです。日本の問屋さんを通さないので価格は安くなりますが、今まで日本の問屋がやってくれていたことを自分でしなくてはならないということです。
日本の問屋さんは商品をただ右から左へ流すだけだと思っている方もいるかもしれませんが、実際に中国広州から自分で直接仕入れをしてみると、基本的には自分で発注、検品、発送を手配する必要があります。そしてもし不良品があって広州の店が返金してくれない場合は自分で損失を負担しなくてはなりません。日本の問屋さんなら返品もできますが、中国へ不良品を返品しようにも返送する国際送料の方が高くなってしまうので実際には返品不可なのです。不良品リスクをあらかじめ利益計算に含めておく必要があります。
支払いサイトも日本の問屋なら末締めなども可能ですが、広州は基本的に全て前払いです。大きなロットを工場に発注する場合には前金20%、商品完成後残金支払いですがそれでもやはり残金を全部払い終わらなければ、相手は商品をこちらへ発送してくれません。商品を受け取って検品してから残金支払いというふうにしてくれる中国の業者はほとんどありません。
また広州で買いたい商品があっても在庫がなければ、自分で最小ロット以上でオーダーしなくてはなりません。日本の問屋さんが自分でオーダーして在庫を持ってくれるから買う側は小ロットでも買えていたのです。
その他にもお金を送金したのに商品を発送してくれない、逃げるならまだしも居直る、などいろいろな中国リスクがあります。こういう多くのリスクを日本の問屋さんが見えないところで処理してくれているのです。自分で直接中国買付けをするようになるとそういうことがよくわかってきます。よく中間業者をただ中間マージンをとるだけの悪者扱いする人もいますが、それは現場を良く知らない机上の空論を言っているだけです。現場が良くわかってくると日本の問屋さんはこんなに大変な事をしてくれていたんだと感謝するようになります。
そしてかなり重要なのが中国から日本へ商品を発送するための国際送料です。国際送料はかなり高いのでしっかり利益計算に含めておく必要があります。
以上のように自分で中国の広州から直接買い付けをするのはデメリットもあります。でもそこを頑張って乗り越えて、よく注意しながら中国広州直接仕入れに切り替えていけばかなり仕入れ価格を下げることが可能になります。
中国広州卸売市場で買付ける方法
広州卸市場から買い付けをする方法は主に下記の2つです。
1.自分で広州卸市場へ行き買付けをする
とりあえず中国の広州市へ行く時間をなんとか確保できるという人はまずは実際に広州卸市場へ行っていろいろ見てみることです。そしていくつかサンプル買いをしてキャリーバッグに詰めて持ち帰ります。
百聞は一見にしかずです。中国語ができるという人は少ないと思いますので現地のアテンド業者に依頼しアテンドをつけて広州卸市場を回ります。まずはここからスタートです。
2.中国広州買い付け代行業者に依頼する
中国へ行っている時間やお金なんかないという人も多いと思います。そういう方は中国広州現地の仕入れ代行業者を使えば大丈夫です。
買いたい商品の写真や詳細をメールなどで代行業者に送ればあとは代行業者が発注、支払い、荷物受け取り、日本への発送など全部やってくれます。その代わり代行手数料がかかります。そして忘れてはいけないのが中国から日本へ商品を発送する国際送料です。これらのコストを利益計算に含めておく必要があります。
売れ筋を事前に把握しておく、広州市場へ行く前の準備
実際に広州の卸市場へ行く前にしておくべき大事な準備があります。いつも日本の問屋さんから買い付けをしているバイヤーさんなら急に行っても問題ありません。すでにどういうアパレルが売れるか頭の中に入っていると思います。でもこれから起業するという人はまだどういうものが売れるのかわかっていないと思います。売れ筋が頭に入っていないと卸市場へ行っても買い付けができないのです。
なので今の売れ筋商品をある程度把握しておくことは時間やお金を無駄にしないためにとても重要です。最低限楽天ランキングなとで今どういうアパレルが売れているのかは勉強してから中国広州へ行きましょう。そうすれば現地であ、これ今売れてるやつだと感動できるでしょう。でも事前に勉強しておかないとどれを買い付けていいのかわからずただボケーっとするだけになってしまいます。
楽天ランキングなどでアパレル、バッグ、アクセサリー、雑貨など今何が売れているかをじっくり調査してから中国広州の卸市場へ行く。そうするととても効果的です。ちゃんと買い付けできれば自分のキャリーバッグに詰めて持ち帰ってきた分を売るだけで、中国への渡航費用やホテル代くらいは簡単に取り返せます。
ランキング等で何が売れているか調査しなくても自分の感性で売れる物がよくわかるという人はこんな調査は不要ですが、何が売れるかよくわからないという人は事前の売れ筋リサーチは必須と言えます。
事前に何の調査もせずアンテナが全く立っていない状態で卸市場でたくさん商品を見てもどれが売れるかわからなくて、結局何も仕入れができないということになってしまいます。
あとはそれがいくらくらいで売れているのか、大体の相場価格も頭に入れおきましょう。そうすると卸市場で卸価格を聞いて、買い付けしていいのかどうか、利益がでるかどうかすぐ判断できるからです。
いつも買い付けをしているバイヤーさんにはこんな話は常識なので必要ないと思います。まだ仕入れをしたことがないこれから起業する人向けの話です。
中国輸入で売れる商品を見つける方法
広州卸市場にはタオバオでは買えない物もたくさんある
中国輸入を最も簡単にする方法は中国最大のECサイト、タオバオで買い付けをすることです。タオバオ仕入れはやっている人も多いでしょう。タオバオで買いたい商品を選び、商品のURLをタオバオ買付代行業者に送り、商品を日本へ発送してもらうという方法です。
ほとんどの人はこの方法で中国仕入れをしていると思います。なぜならパソコンとネットがあれば日本にいながらにして簡単に中国仕入れができるからです。
この方法の最大の問題点は、一生懸命リサーチをして売れる商品をタオバオで発掘してもタオバオ買付代行業者を使えば誰でもすぐに同じ商品を仕入れできてしまうということです。
誰でも仕入れできるのですぐに競合セラーが出てきて同じ商品がネット上に溢れ、価格競争になってしまい利益が取りにくいのです。
あくまで副業として手軽に転売で少しお小遣いが稼げればいいという方にはタオバオでも十分だと思います。ですが本業としてやっていくのでしたら将来的にはどうしても次の一手が必要になるはずです。
ではどうすればいいかと言うと、他の人達とは違う中国仕入先ルートを使って差別化しなければなりません。その一つの方法が中国の広州卸売市場から仕入れをするということです。広州卸市場の多くの商品はタオバオにはありません。なぜなら広州卸市場のお店はわざと商品をタオバオに出品しないのです。あえてタオバオに出品しないことで、卸市場での卸販売を強化しているのです。もしタオバオに出品してしまったら、小売りレベルになってしまうので卸が弱くなってしまいます。広州卸市場の商品はタオバオでは買い付けができないものがたくさんあるということです。あえてタオバオに出品しない、これが広州卸市場の強みになっています。
そして広州卸市場での仕入れに慣れてきたら次は広州の工場で商品をOEM生産するというさらに他の人と差別化できる方法へとステップアップしてくことが可能になります。なるべく早くただのタオバオ転売は卒業すべきだと思います。自分もタオバオ転売をしていた時期があるのでよくわかりますが、ただのタオバオ転売はレッドオーシャンなのでとても苦しいからです。
人の行かない裏道を行くのが成功への近道です。自分だけの仕入れルートを開拓しましょう。
それでも思い通りにいかないのが中国
中国仕入れをするようになると失敗もたくさん経験することになります。中国から不良品が大量に売り物にならない、全く違う物が届いた、納期が異常に遅れるなどなど信じられないことも起こります。中国とビジネスをするのですからそれはもう本当に大変です。でも大変だからこそ他の人と差別化できるのです。
自分で直接中国から商品を仕入れるときの最大のポイントは中国の店、工場、代行業者などとうまく付き合っていくことです。これがうまくできないと中国仕入れはスムーズに進みません。とくに中国仕入れを始めたばかりの頃はもっと良い代行業者、もっとよい工場があるはずだと何か問題がある度に次から次へと代行業者は工場、店をとっかえひっかえして、結局どんどん時間とお金を浪費していくというパターンになりやすいです。
うまくいかなかったら他の業者をとっかえひっかえするよりは、だめなそこを自分で育てていくくらいの気持ちが必要です。思い通りに物事は進まない、それが中国なんだ、というくらいだとスムーズにいくようになるかもしれません。
昔、荷物を運んでいるトラックが爆発したので商品が届かないと業者から連絡をもらったこともありました。そんなリスク考えられるわけありません。でもそれが中国ビジネスなのです。
中国では計画通りにいかないのが普通
中国輸入代行業者の手数料
中国輸入代行業者や中国現地スタッフを活用して中国仕入れをする方法、そして中国輸入代行業者の利益の裏側についてご説明します。中国仕入れ代行業者を利用するとどのような手数料をとられることになるのかをよく知っておくのはとても大事です。
日本に居ながらにして中国から商品を仕入れするためには自分一人で買い付けの作業を全てすることはできないので、中国輸入代行業者に依頼するかまたは自分で中国現地スタッフを雇用するなどして商品の発注、検品、梱包、日本への発送などの作業してもらうことになります。
中国の商品を買い付ける側としては仕入れは当然、商品代金は1円でも安く、日本への商品到着は1日でも早く、商品の品質は不良品が無いのはもちろん、日本の顧客からクレームがでないような高い品質レベルを守ってもらいたいと考えます。
一方、中国輸入代行業者や現地スタッフは手数料を少しでも多くもらいたいと考えます。基本的にできる限り低コストで仕入れたいという買い付け側と、それを手伝う中国輸入代行業者、現地スタッフ側の思惑は基本的に相反するものです。
商品コストは1円でも安く、日本への商品到着は1日でも早く、良い品質の商品を必ずほしいと考えるのは当然です。ですが買い付け側と中国輸入代行業者との、この基本的に相反する部分をWin-Winになるようにできないと長い期間に渡って協力関係を得ることは難しくなってしまいます。
(中国輸入ビジネス成功法則1)人を大事にすべき理由
中国輸入代行業者や現地スタッフのサポートは中国仕入れにはかかせないものなので、もし急に手伝ってくれる人がいなくなると、中国仕入れがうまくいかなくなってしまいます。とても安い手数料で中国仕入れができてラッキーと思っていたら、急に中国輸入代行業者と連絡が取れなくなり仕入れがストップしてしまい、また他の中国輸入代行業者を探さなくてはならず時間とお金が余計にかかり、結局トータルで考えると大きな損になる、ということもあります。
これは中国仕入れに限ったことではなくて人間関係全般においてWin-Winにしようとするのはどのような場合でもとても重要なことで、そうすることが結局長期的には一番得になることなのかもしれません。
よく中国の業者に裏切られたという話を聞きますが、そういうとき私はこう思います。じゃああなたは中国の業者を尊敬し大切に扱っていましたか、と。相手をちょっと利用してやろうなんて考えていればそれは相手にも伝わるので、相手だって同じようにしてきます。私の知人は中国の業者と信頼を深めるために相手の結婚式にも出席してお祝儀をあげたり、ときどき自宅で手料理をふるまったり、反対に相手の家へおよばれしたり、それくらいして信頼関係を作っています。そこまでしていてもお客を取られたりお金を持ち逃げされたり裏切られてしまうこともあります。ましてちょっと軽く契約書を交わしたからそれで安心などというのは中国では通用しません。契約書なんて破ってしまえば終わり、大事なのは心からの信頼、それが中国流です。
中国輸入代行業者の利益の裏側
では業者とうまくつきあっていくためにはどうすれば良いかと考えると、まずは中国輸入代行業者や現地パートナーがどのように自分達の利益を得ているのかをよく知った上で、余計に多く利益を取られすぎないようにしつつもある程度は相手にも利益を得させてあげるようにバランスをとるということです。
よく仕入れ先の工場をたたいてたたいてたたきまくって、仕入れ値を下げさせるという人がいます。それは逆効果です。過度に値引きを強要すれば相手は今度は見えない所でその分を取り返そうとしてくるからです。例えば勝手に生地の品質を下げてきたり、もっと安い加工工場に変えるとかそういうことで応酬してくるからです。なので私はあえてあまり値引き要求はしないようにしています。自分も儲かっているのだからその儲けを相手にも分けてあげましょう。
中国輸入代行業者の利益源の1つは「代行手数料」です。この代行手数料の一般的な相場は5~10%くらいです。
代行手数料が5%の場合、例えば100万円分の商品を仕入れたら、代行手数料は5万円です。300万円分の商品を仕入れたら代行手数料は15万円ということになります。
商品を買い付ける側からすると商品仕入れコストが自動的に必ず5%アップすることになりこれはとてもうっとうしい感じがするものです。私自身も以前は代行業者を使っていたことがあるのでよくわかります。
その辺りを見越して中国輸入代行業者の中にはこの代行手数料を極端に安くして、無料~1%の代行業者もいます。代行手数料が無料というと一見安く感じますが本当に無料では代行業者も成り立たないので代行手数料は無料ということにして見えにくい他の部分で利益を取っています。
まず両替レートに注意、TTSレート+2.0はかなり損
代行手数料や国際送料が無料とか極端に安い代行業者がやっているのが両替レートで利益をとる方法です。両替レートをちゃんと計算している人はいるでしょうか。計算してみるとわかりますがコストへの影響がかなり大きいです。両替レートがTTSレート+2.0とかだったらかなり損しているとすぐわかるくらい勉強はしておくべきです。TTSレート+0.5~1.0くらいであればまあ良心的で標準の業者です。
まず最初に代行業者が利益をとるのは日本円→中国元の「為替」です。お客様に商品買い付け代金を先に預け金としてまとめて日本円を日本の銀行口座へ送金してもらうようにします。中国の商品を買うときには中国元で商品代金を支払わなければならないので、お客様からもらったこの預け金を日本円を中国元に両替します。
TTSレートというのが通常両替所で両替するレートで2016年11月現在、TTSレートは15.8くらいです。1元=15.8円ということです。
中国輸入代行業者はこのTTSレートに上乗せします。例えばTTS+2.0だと、TTSレートに2円上乗せするという意味です。代行業者の場合、1元=17.8円で計算します。
100万円の預け金は中国元に両替すると以下のようになります。
1元=15.8円の場合、100万円→63291元
1元=17.8円の場合、100万円→56179元
この差額、63291元-56179元=7112元、日本円で約11万円が代行業者の利益になります。仕入れを始める前の預け金を受け取るだけで約11万円も代行業者は儲かるのです。中国輸入代行業者を使うときにまず注意しなければならないのはこの両替レートです。
代行手数料や国際送料を極端に安くしている中国輸入代行業者はこの両替レートを高くしている場合があるのでよく注意が必要です。+2.0だったらかなり損していると思ってください。中国卸市場のアテンド料金がとても安いアテンド業者も同様で多くはこのように他の見えにくい部分で利益を得るようにしているのです。相手もボランティアではないので利益がなければやりません。
さらに中国輸入代行業者は商品の仕入れ価格でも利益をとります。工場からの本当の仕入れ価格が100円だとしたらお客さんには130円の見積りを出します。差額の30円が代行業者の利益になります。
例えば発注数量が1000個の場合、
本当の商品代金は100円x1000個=10万円
お客様へ請求は130円x1000個=13万円
13万円-10万円=3万円が代行業者の利益になります。
実際に私自身が工場や卸市場へお客様と同行した時に、工場や店から「あなたに中間マージンをあげるがいくら欲しいか」と聞かれることもあります。私はもちろん全てきっぱりと断っていますが、他の代行業者が中国の工場や店とどのような会話をしているか知ることは難しいのでこの部分も不透明です。何を言っているか少しでもわかるように少しでもいいので中国語を勉強しておくと良いかもしれません。
また商品の仕入れ価格に上乗せはしなくても、工場からバックマージンを受け取る代行業者もいます。
両替レート、中間マージン、バックマージンだけではありません。日本へ商品を発送するときの国際送料でも中国輸入代行業者は利益を取ります。実際に運送会社から請求される国際送料に上乗せをしてお客さんには請求します。商品を買い付ける側からするとこの部分はまったく知ることができない部分です。その他いろいろな見えにくい所で上乗せすることもあります。
国際送料10元/kgの業者は安い?
国際送料10元/kg、おっ安いと思った方は要注意です。一見、キロ10元は安いなあと思うかもしれません。しかし、ここにもトリックがあります。kgは実重量でないため、計算方法が違うのです。kgを計算するときに航空便では体積重量という特別な計算方法を使います。この計算方法は業者によって異なります。
同じ荷物を日本へ発送しても業者によってkgの計算が違うということです。
たとえキロ当たりの料金が安くても、kgが多めに計算されればトータルでの料金はほとんど変わらなくなります。国際送料が極端に安い業者はこのトリックを使っています。よく注意が必要です。
知ったうえで、Win-Winにする
中国仕入れをする側がこのようなポイントで利益を取られているということを知っているのと知らないのでは大違いです。こういうことをよく知らないないとあまり中国仕入れの知識がない人と思われて、ぼったくってくる中国輸入代行業者や現地パートナーもよくいます。まずはよく知っておくことが重要です。
そして、このように代行業者がいろいろな方法で利益をとることを一方的に悪いこととして責めるのはあまりおすすめできません。確かに知らないうちにお金を取られていたらよい気持ちはしないですが中国仕入れ代行業者も利益がなければ成立しません。ですから先に良く知っておいて、知っているがあえて利益を取らせてあげてWin-Winになるようにしていると考えるとよいのではないでしょうか。
大企業から中小まで中間マージンで利益とるというのはビジネスでは当たり前のことで商売の基本でもあります。
中国輸入代行業者や現地パートナーに対して、このような利益をとるポイントを全部厳しく禁止して、1円でも安くこき使ってやろうとするのではなくて、このような利益を取るポイントがあることをよく知った上で、代行業者や現地パートナーもWin-Winになれるようにある程度はバランスよく利益を取らせてあげるようにすると円滑な協力関係を作ることができます。
(中国輸入ビジネス成功法則)天国の箸、地獄の箸
中国仕入れをするこちら側のコスト、納期、品質の要求を高圧的な態度で一方的に押し付けるのではなく、代行業者・現地スタッフの要求が折り合うようにできると中国仕入れはスムーズに進むようになるのかもしれません。
そうすれば今まで中国仕入れをさせていた代行業者が急に連絡が取れなくなってしまって困った、というようなこともなくなるのではないでしょうか。結局、仕入れが急にストップして損になるのは中国仕入れをするこちら側です。
自分で中国現地の協力パートナーを作る
中国輸入代行業者を使う以外には自分の中国仕入れを手伝ってくれる中国現地の協力パートナーを作るという方法もあります。中国輸入代行業者に依頼するか、現地パートナーに手伝ってもらうかの選択については両者の利点、欠点を考慮して決めることになります。
中国輸入代行業者の場合は貿易代行業務をたくさんこなしているので作業に慣れています。そして個人でと違って急に失踪して連絡が取れなくなるほとんどということもありません。また中国仕入れに関していろいろなアドバイスをしてもらえることも期待できます。
一方で、中国輸入代行業者はあくまで自分専属ではなくて他にもたくさんのお客さんを抱えているので、問い合わせに対する反応が遅いという欠点があります。
また決まった業務しかしてくれず細かな対応はしてくれない場合も多いです。また代行手数料やその他いろいろと中間マージンをとられるのでコストが高くなるというデメリットがあります。
自分で中国現地の協力パートナーを見つけて手伝ってもらう場合には基本的には毎月の給料だけを払えばよいので代行業者にいちいち依頼するよりコストを抑えることができます。また細かい用事を頼むこともできるのでいろいろ自由が利きます。
パートナーのデメリットはまず、そもそも中国現地で協力してくれるパートナーを見つけるのが難しいという点があります。確かにネットの掲示板やクラウドサイトなどで探すことはできますが信用できる良い人材にめぐり合うのはとても難しいものです。
また貿易代行にそれほど慣れていないのでいろいろ教えてあげなくてはなりません。いろいろ貿易業務について教えてあげてようやく軌道にのってくると、ある日突然連絡がとれなくなって失踪してしまって中国仕入れができなくなってしまう、また商品代金を預けたのにそのお金をそのままもって逃げてしまう、自分で貿易代行業者として独立して手数料を上げろと値上げを要求してきたり、勝手に他の貿易のお客さんを取り始める、情報を他のお客さんに流す、などということが中国では当たり前にあります。
実際に弊社で雇用していた社員が勝手に独立してお客様に直接取引を持ちかけるということもありました。退職した中国人社員のほとんどが後で確認したところお客様に直接取引を持ちかけていたことがわかりました。この記事を書きながら過去の出来事を思い出していたら、気分が悪くなってきましたがこれもマネージメント力不足の自分のせいです。仕方ありません。
このようなことは中国ではあたりまえなのです。このような状態になってしまうとまた1から新しい協力パートナーを見つけて育てなくてはなりません。
中国仕入れを始めたばかりのころはやはり代行業者に頼むしかないと思います。ですが中国仕入れ代行業者に仕事を依頼する場合にはコストが高くなってしまいます。
コストを下げるためにはある程度ビジネスが軌道に乗ってきたら、自分の現地協力パートナーに中国仕入れを手伝ってもらうという方にシフトするのが良いのかもしれません。
ステップアップ、中国広州の工場でOEM生産する
中国仕入れの最終型は工場でのOEM生産です。
中国広州工場アテンドレポートまとめ
中国輸入ビジネス成功法則
プライベートの生活はもちろんのこと、貿易などのビジネスでも成功できるかどうかを決める一番重要なのは自分の精神面です。どの市場がどこにあるとか、どこどこで安い商品が買えるとか、そういう情報は技術的なテクニックであり、重要さで言えば2番目以降に過ぎません。
1番重要なのは自分の意識です。意識が行動を決めるからです。小ざかしいテクニックがあっても精神面がしっかりしていなければ、結局は成功することはできません。
人間の行動を決定しているのは潜在意識です。顕在意識で自分の行動を決めていると思い込んでいますが実際には、行動決定に及ぼす影響の割合は潜在意識が95%、顕在意識はたった5%なのです。なかなか行動が変えられないというのは潜在意識が変わっていないからなのです。行動を変えたければまずは潜在意識を変える必要があります。
心が変わると人生が変わる
広州婦人服卸市場の買い付けアテンド通訳ガイド、広州へ行けない方向けのリモート買い付け代行、洋服の検品、品質表示タグ付けなど、広州アパレル専門10年以上の弊社にお任せください。